「また今日も、おめでとう!」
令和9年初旬の開設に向けて準備を進めている、社会福祉法人敬成会 特別養護老人ホーム「いちじくの里」。
今回は、同じ日本医療福祉グループである社会福祉法人千歳会の施設で行われている、ご入居者のお誕生日のお祝いについてご紹介します。
その一つが、埼玉県北本市にある特別養護老人ホームちとせ北本です。
ちとせ北本には、104名のご入居者が生活されています。
104名のお誕生日を1年間で考えてみると、平均して3~4日に一度は、どなたかがお誕生日を迎えることになります。
104通りの「おめでとう」
お誕生日のお祝いというと、大きなケーキを用意して、みんなで歌を歌って、プレゼントを渡して……そんな光景を思い浮かべるかもしれません。
もちろん、みんなでにぎやかにお祝いすることが好きな方もいらっしゃいます。

一方で、ご入居者が104名いれば、好きなものも、過ごしてきた人生も、お誕生日に対する思いも104通りです。
甘いものが大好きな方。
好きな歌を歌って過ごしたい方。
職員やほかのご入居者と一緒に、にぎやかに楽しみたい方。
反対に、大勢の前でお祝いされるのは少し恥ずかしいという方もいらっしゃいます。
だからこそ大切なのは、「誕生日会をすること」そのものではなく、その方がどのようにお誕生日を迎えたいのかを考えることです。
「何が好きですか?」から始まるお祝い
ちとせ北本では、ご本人の好きなものを伺いながら、お誕生日のお祝いを考えています。
「甘いものが好き」
「昔からさつまいもが大好き」
「プリンが食べたい」
そんな普段の何気ない会話が、お誕生日のお祝いにつながることもあります。
ご本人が好きな食べ物を用意したり、身体の状態に合わせて食べやすいものを選んだり、プレゼントを考えたり。
大切なのは、豪華なお祝いをすることではありません。
「あなたのことを考えて準備しました」
その気持ちが伝わることだと思います。

普段からご入居者と関わり、好きなことや苦手なこと、何をしているときに笑顔になるのかを知っている職員だからこそできるお祝いがあります。
誕生日は、その方の人生を振り返る日でもあります
80歳、90歳、100歳――。
長い人生を歩んでこられたご入居者のお誕生日には、その年齢の数字だけでは表すことのできない、一人ひとりの物語があります。

仕事をしていた頃のこと。
結婚した日のこと。
子育てをしていた頃のこと。
好きだった趣味。
家族との思い出。
お誕生日をきっかけに昔のお話を伺うと、私たちが今まで知らなかったその方の一面に出会うことがあります。
介護施設で生活を始めても、それまで歩んできた人生がなくなるわけではありません。
むしろ、その方がこれまで大切にしてきた人生を知ることが、その人らしい暮らしを支える第一歩になるのではないでしょうか。
だから、お誕生日は単に一つ年齢を重ねる日ではなく、
「これまでどんな人生を歩んできたのだろう」
「これからどんな毎日を一緒につくっていこう」
と、改めて考える機会にもなっています。
「おめでとう」がある日常を、いちじくの里でも
令和9年初旬に開設予定の特別養護老人ホームいちじくの里でも、ご入居者一人ひとりの人生を大切にする施設を目指しています。
同じ日本医療福祉グループの施設で行われている取り組みから学べることは、たくさんあります。
お誕生日会もその一つです。
決められた内容を全員同じように行うのではなく、
「この方だったら、何をしたら喜んでくださるだろう?」
「どんなお祝いなら、その方らしいだろう?」
と職員が考える。
そして、ご本人の希望を伺いながら一緒につくっていく。
そんな小さな積み重ねを大切にしたいと思っています。
日本医療福祉グループが大切にしている、「一人ひとりの人生を豊かに」という考え方。
それは特別なイベントだけで実現するものではなく、毎日の暮らしの中にある小さな楽しみや、何気ない会話、一人ひとりを思って行動することの積み重ねなのだと思います。
3~4日に一度、誰かが主役になるちとせ北本。
「お誕生日おめでとうございます!」

そんな言葉と笑顔が自然に生まれる日常を、これから始まるいちじくの里でも大切にしていきたいと思います。
そしていつの日か、このブログでも「いちじくの里で初めてのお誕生日会」を皆さまにご紹介できる日を、今から楽しみにしています。